【京大との共同開発】感染症治療に向けた革新的バイオテクノロジーを開発

2025年3月21日

株式会社五眼テクノロジーズ(本社、東京都港区)は京都大学の植田充美 名誉教授(成長戦略本部研究員)、青木航 農学研究科助教(現:大阪大学教授)が率いる研究プロジェクトチームとの共同研究を通じて、血液中のバクテリアを体外の循環装置で除去する技術を開発しました。

全世界では年間1,100万人が血中バクテリアに起因する敗血症で命を落としており、新たなパンデミックも懸念されます。今回開発した「Collectron」はナノサイズのリポソームを核とし、血液中のバクテリアを選択的に吸着する一方で、赤血球や白血球の吸着を抑制し、静電吸着器によって回収されます。生理食塩水内では1回のフィルタリングで血中バクテリアのほぼ100%、ろ過ウシ血液では54%を除去するという効果が得られました。薬物療法との併用で感染症治療に革新をもたらすとともに、医療・産業分野での有害物質の吸着回収や試薬としての利用も期待されます。

米国ハーバード大学(Harvard University)やスイス連邦工科大学チューリッヒ校(Swiss Federal Institute of Technology in Zurich)でもナノ磁気ビーズを用いた同様の研究が進められていますが、Collectronは体内に混入しても安全である点が特長です。

本研究成果は、2024年12月26日に、国際学術誌「Journal of Bioscience and Bioengineering」にオンライン掲載されました。

関連ホームページ:

感染症治療に向けた革新的バイオテクノロジーを開発―血液中のバクテリアを物理
的に除去― | 京都大学

詳しい研究内容について: